大和の大規模修繕コラム

空室率に直結するマンション老朽化問題 大規模修繕で対処しよう

  • 2019/9/2
  • カテゴリ: 改修

マンション老朽化における大規模修繕の重要性

空室率に直結するマンション老朽化問題 大規模修繕で対処しよう

マンション管理を行ううえで避けては通れない問題が老朽化です。とくに、いわゆる「分譲マンション」が登場した1950~1970年代は、昨今のように住民同士が協力し長く住めるようマンションを管理するシステムが確立されていませんでした。そのため思うように修繕ができず老朽化が進んでいるケースが少なくありません。そこで今回はマンションの老朽化対策としての大規模修繕の重要性について考察していきます。

マンションの老朽化が進むことで起きる問題とは?

ひと口にマンションの老朽化と言っても、それによって引き起こされる問題はさまざまです。ここでは、その中でもおもなものをいくつかご紹介します。

設備劣化

マンションが老朽化することで起こる問題のひとつは、さまざまな設備の劣化です。たとえば外装の経年劣化により雨が内部に侵入すると、鉄筋がさびやすくなり、マンション自体の耐震性も落ちてしまうでしょう。

管理費・修繕費が高騰

マンションが劣化すれば、当然修繕が必要になります。通常、マンションは修繕工事の時期に合わせて管理費・修繕費を積み立てますが、劣化の速度が速まれば、修繕工事のスケジュールも見直さなければなりません。そして修繕工事の期間が短縮されることで、その分、管理費・修繕費が高騰し、住民の負担が大きくなります。

空室率の増加

マンション老朽化が引き起こす最大の問題は、空室率の増加です。なぜなら空室が増えれば徴収できる修繕費や管理費が減り、修繕を行えないことで老朽化はさらに進んでいくからです。

マンション老朽化防ぐための施策とは?

放置していれば避けることができないマンションの老朽化。これを防ぐには大きく3つの方法があります。

大規模修繕

大規模修繕は10年から15年に1回行います。マンション老朽化を防ぐためにもっとも一般的な対策です。

マンションの建て替え

大規模修繕でも改修ができない状態になると、建て替えが必要になります。もちろん大規模修繕よりも大幅にコストがかかるうえ、管理組合総会における区分所有者全体の5分の4以上の賛成を要する特別決議が必要になります。また退去を拒む区分所有者・賃借人がいれば、その対応もしなくてはなりません。

敷地売却制度

上記、2つの施策もできないとなると最終的には、マンションを丸ごと事業者に売却し、区分所有権の解消をします。しかし、区分所有者の5分の4以上の賛成が必須であることなど、いくつかの条件があります。

老朽化対策にはできるだけ早い大規模修繕を

空室率に直結するマンション老朽化問題 大規模修繕で対処しよう

前項でご説明したように建て替えは多大なコストがかかります。敷地売却制度はさまざまな条件をクリアしなければなりません。そうならないためには、老朽化対策としてできるだけ早い段階での大規模修繕を行うことが重要です。購入したマンションの築年数や、老朽化の状態などを把握し、空室率が増加する前に大規模修繕を行うことをおすすめします。

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