大規模修繕で洗浄工事を行う理由は?注意点も紹介!
- 2023/10/26
- カテゴリ: 改修
大規模修繕での洗浄工事
大規模修繕では、足場を組んだ後に洗浄工事を行います。洗浄工事はマンションやビルの修繕や塗装とはあまり関係ないように思われるかもしれませんが、実は重要な役割を担う工程です。そこで今回は、大規模修繕で行われる洗浄工事について解説します。
洗浄工事を行う理由
大規模修繕は12年周期など、期間を空けて実施されるのが一般的。そのため、常に自然環境にさらされている外壁や屋上には多くの汚れが蓄積しています。汚れが付着していると審美性が損なわれるだけでなく、カビ・コケ・サビなどが建物を劣化させる恐れもあるため、大規模修繕に合わせて洗浄をすることが大切です。
さらに、汚れが付着した状態で塗装工事を行っても、塗料が外壁になじまず剥がれや膨れなどが発生する恐れがあります。コンクリートやタイルを補修する際も、洗浄をしなくては粉じんが舞い施工不良の原因となることも。
洗浄工事は、ただ建物をきれいにするだけではなく、劣化を防いだり施工の質を守ったりするために重要な工程です。
洗浄工事の方法
外壁の洗浄工事は主に以下の2つの方法で行われます。
高圧洗浄
高い水圧で放出される水で外壁や床などの汚れを落とす洗浄方法です。家庭用よりも出力が強いため、長年で建物に付着した汚れはもちろん、古くなった塗膜やコケ・カビ・サビなども一緒に落とします。
薬剤洗浄
高圧洗浄では汚れが落ちない部分やタイル面などは、専用の薬剤を使用して汚れを落とします。薬剤を使用するため、高圧洗浄よりも費用がかかるのが一般的です。また、適した薬剤のチェック、保護材の使用、窓ガラスなどに薬剤が付着しないようにする養生などを行った場合には洗浄工事に時間がかかるほか、追加で費用が必要となります。
洗浄工事時の注意点
洗浄工事を行う際は、いくつかの注意点やお住まいの方にご協力をお願いすることがあります。
バルコニー・ベランダの片づけ
バルコニーやベランダ部分も大規模修繕を行うため、人の出入りがあったり洗浄を行ったりします。ベランダにサンダルやハンガー、植木鉢などを置いている方も多いかと思いますが、破損や汚れの付着などを避けるために家の中にしまっておくと安心です。
窓や換気口の漏水対策
洗浄は修繕工事を行う全てが範囲に含まれるため、バルコニーなど部屋の周囲も例外ではありません。窓などを直接洗浄することはありませんが、周りを洗浄する際に窓の下部分から浸水する恐れがあります。バルコニーなど窓がある場所付近の洗浄工事が行われる際は、窓の下部分に雑巾を詰めるなど浸水対策を行いましょう。また、洗浄水の飛沫が換気口から入ってしまうこともあるため、浸水の恐れがある時間は換気口を閉めておくと安心です。
車両の使用にも注意
駐車場付近の洗浄工事を行う際は、洗浄水がかからないように車に養生カバーをかけます。車の出入りの際は養生カバーの付け外しを行うため、入出庫に時間がかかる恐れがあります。洗浄工事が行われる日に車を使用する場合は、時間に余裕をもって行動しましょう。
通行の制限をすることも
外壁部分の洗浄工事では、周囲に水が飛ばないように飛散防止ネットなどを貼りますが、完全に飛沫を防ぐことはできません。また、高圧洗浄車を使用する場合は、車を駐車したりホースが通路を横切ったりすることもあります。そのため、交通制限がかかったりスペースが制限されたりすることもあります。
大規模修繕の洗浄工事は大切な作業です
大規模修繕の洗浄工事は、汚れを落とすのはもちろん、建物を劣化から守ったり施工の質を高めたりするのに重要な作業です。安全かつスムーズに質の高い施工を行うためにも、お住まいの方たちにもご協力をいただけますと幸いです。
大規模修繕を専門に扱う株式会社大和のYouTubeチャンネルでも、施工に関する情報や作業の様子を公開しています。こちらも合わせてご覧ください。
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