マンションの台風・ゲリラ豪雨対策はバルコニー・シーリングがポイント!
- 2014/10/30
- カテゴリ: 改修
日本は台風が非常に多い国ですが、近年の異常気象により、突発的なゲリラ豪雨や竜巻などの自然災害が増えています。大雨や強風によって被害を受けるマンションも少なくありません。
「地震対策はしているが、台風やゲリラ豪雨への備えは・・・」というマンションも多いと思いますので、今回は、マンションの台風・ゲリラ豪雨対策についてお伝えします。今まで大きなトラブルが起きなかったのは、単に運が良かっただけかもしれません。地震より身近に起こる災害ですから、ぜひ事前に対策をしておきましょう!
まずはハザードマップを確認
対策の前に、マンションがあるエリアが、どの程度水害のリスクがあるかを確認することも大切です。自治体のホームページには、大雨や洪水のハザードマップが公開されていますので、管理組合の方はチェックして台風・ゲリラ豪雨時の対策を考えましょう。
台風・ゲリラ豪雨でよくあるトラブル
インフラ系のトラブル
多くのマンションでは、電気室やインターネット設備、エレベーター機械室やボイラー設備、受水槽などのインフラ系の設備が1階や地下にあります。これらの設備が大雨で浸かってしまうと、電気や水・お湯、インターネットが使えなくなってしまいます。また、誤作動によるパニック・事故にも注意が必要です。
駐車場のトラブル
地下駐車場、もしくは機械式駐車場の地下ピットがあるマンションは、台風・ゲリラ豪雨による浸水のリスクがあり、浸水すると、駐車車両も水没してしまいます。台風やゲリラ豪雨は天災(不可抗力)であるため、車両の保険も適用されませんし、管理会社に賠償責任を問うこともできません。管理組合で保険に入っていたとしても適用されないため、多くの場合、所有者は泣き寝入りになってしまいます。
【対策01】
床上浸水を防ぐためには、土嚢を用意するのも一つの手ですが、保管場所の問題があります。また、台風は予報が出ますが、ゲリラ豪雨は突然起こり、雨量によっては数十分で浸水してしまいます。こういった点を踏まえると、土嚢よりも止水板のほうが効果的かもしれません。
バルコニーの排水溝の詰まり
マンションの各住戸のバルコニーにゴミや砂が溜まっていると、台風やゲリラ豪雨の際に詰まるおそれがあります。最悪の場合、雨水が室内に流れ込んだり、階下に甚大な被害を与えたりすることがあります。
【対策02】
居住者に、定期的なバルコニー清掃を呼びかけましょう。
バルコニーの物の落下
バルコニーに植木鉢や椅子、また衛星アンテナなどがあると、台風による強風で飛ばされるおそれがあります。 なお、高層階の場合は、台風でなくても普段から突風が吹くことがあるため注意が必要です。階下の車などの破損だけでなく、最悪の場合は、居住者・通行人の傷害事故・死亡事故にもつながります。
【対策03】
台風・強風の予報が出ているときは、居住者にバルコニーの物を室内に入れておくように呼びかけましょう。また、景観は損なわれますが、バルコニーに落下防止のネットを張るのも有効です。
雨漏り
マンション外壁の目地や、窓(サッシ)回り、換気回りのシーリングが劣化していると、そこから浸水することがあります。普通の雨では雨漏りしないため「問題ない」と考えがちですが、台風やゲリラ豪雨は雨量が多く、強い横風が吹くため、普段はそれほど雨水がかからないシーリング箇所にも雨水が吹き付けられて雨漏りが起きることが多々あります。雨漏りが起きると、室内のクロスの張り替えが必要になる場合もあり、居住者からのクレームにつながります。それだけでなく、構造部分の腐食を招くため、軽く考えることはできません。
【対策04】
大規模修繕の時期かどうかに関わらず、シーリングが劣化していたらシーリングの打ち替えを行いましょう。
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