重要! 大規模修繕前の工事説明会に参加しましょう
- 2017/4/28
- カテゴリ: 安全
工事説明会(住民説明会)は、大規模修繕の工事を実施する前に開催する会合です。この説明会では、住民に工事の工程や内容、工事にあたって想定される影響などを説明するだけでなく、住民にとっても工事への不安や疑問を解消する大切な会合となります。
このコラムでは、そんな工事説明会について詳しく解説していきます。
どうして工事説明会は必要なの?
大規模修繕では、マンションの周囲に足場を組んで外壁塗装を行ったりするので、ベランダに洗濯物を干すのが難しくなったりと、工事期間中は日常生活に少なからず支障が発生します。工事を順調に進めるためにも、入居者の理解や協力が欠かせません。
また、説明不足やコミュニケーション不足が不慮の事故につながるケースもあります。工事によってより良い住環境を実現できることをしっかりと伝え、入居者に協力姿勢を持ってもらうことが工事を成功させるポイントになるのです。
一般的な工事説明会で行われる内容
工事説明会で説明する項目は、工事の行程スケジュールや注意点だけではありません。工事期間中の防犯対策や安全管理、洗濯・清掃など、日常生活に関することまで幅広く説明が行われます。ではどのような説明が行われているのでしょうか? その内容について解説します。
工期 | 大規模修繕工事完了までのスケジュールについて説明 |
---|---|
工事の範囲、工程 | 外壁、防水、鉄部塗装など工事箇所の詳細や、仮設や足場組みなど工程表をもとに説明。設計図などを公開するケースも |
工事に関するお願い | 1日の作業時間や休憩時間、休日の作業の有無、工事期間中に入居者に気をつけてほしいことを説明 |
工事説明会でとくに注意したい3つのポイント
工事説明会では、工事期間中に発生するすべてについて説明が行われます。以下はとくに注意して確認すべきポイントです。防犯や安全に関することは、生活に直結する大切なこと。不明点や気になる点があれば、積極的に質問してみましょう。
ポイント1 防犯対策に関して
工事中はマンションの外側部分に足場が組まれるため、上階であっても不審者などが部屋に入り込みやすくなります。そのため、施工側から防犯のための窓サッシ用補助ロックの無償貸し出しなどがあることが一般的です。
しかし入居者側にしてみれば、防犯に関することは一番の心配事。万が一のことがあった際や不審者を見つけたときの連絡先などを十分に確認するようにしましょう。
ポイント2 安全対策に関して
「足場がグラグラしている箇所を見つけた」「足場が原因でけがをしてしまったら、どこに連絡すればいいの?」など、安全対策に関する取り決めを確認しておきましょう。また工事中の安全対策でもっとも重要なのは、子どものけがを防ぐこと。可能であれば子ども向けの安全教室を開催してもらうなど、十分な対策を求めるようにしましょう。
ポイント3 ベランダの片づけに関して
またマンションの大規模修繕工事では、バルコニー内の天井や壁の塗装工事、床の防水工事などが行われることもあります。この際にはバルコニーに置かれた植木鉢や荷物などがあると工事の妨げになるので、入居者おのおのが片づけなくてはなりません。
バルコニーの片づいていなければ、作業が遅れたりして工期にも影響が出てきます。「いつまでに片づけておく」など、細かな取り決めについても確認しておきましょう。
十分な確認で互いに納得した工事を
マンションの大規模修繕をスムーズに行うためにも、施工側と入居者側で十分なコミュニケーションを取るように心がけましょう。トラブルが起きてしまってから「言った!」「聞いてない!」と言い争いになっても解決はしません。
マンションの管理組合としても、入居者には工事説明会には出席してもらうように促し、疑問や不安を解消して大規模修繕に臨みましょう。
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