大和の大規模修繕コラム

「均等積立方式」が修繕積立金不足を救う!?

  • 2017/2/28
  • カテゴリ: 金銭

「均等積立方式」が修繕積立金不足を救う!?“マンションの修繕積立金を毎月支払っているのに、修繕費が足りない”――。そんなにわかに信じられない事態が、あちらこちらのマンションで発生しています。その原因のひとつとして挙げられるのが、甘い修繕積立金の設定金額です。

マンションの大規模修繕を行うタイミングで、「修繕積立金が足りません」と言われたらどれほどショックでしょうか。そんな最悪な事態を避けるためにも、マンション管理組合は早い段階からの対策が必要です。そこで今回は、「均等積立方式」についてお知らせします。

修繕積立金不足が起きる主な原因

マンションの屋上や外壁といった雨風にさらされる部分、エントランスや廊下、エレベーターなどの共有部分、そして給排水管などの設備にはそれぞれ耐用年数があります。通常はこの耐用年数に応じて、事前に計画を立案して修繕積立金を積み立てていきます。

この修繕積立金が足りなくなってしまう原因は、修繕積立金の設定金額の甘さにあります。では、なぜ甘くなってしまうのでしょうか?

マンションの販売方法にも問題がある?

一般的に修繕積立金の金額設定は、マンションの販売会社が行います。このマンションの販売会社がマンション販売しやすくするため、予想される工事金額よりも安く見積もって修繕積立金の金額設定をしているケースがあります。これによって、いざ大規模修繕を行う際に修繕金が足りないという事態が発生してしまいます。

管理組合でも修繕積立金を見直してみる

もちろんマンション販売会社にすべての責任があるわけではありません。マンション管理組合としても、長期の修繕計画をたてて、修繕積立金の見積もりを行うべきです。それによって金額設定の甘さが判明すれば、回収の方式を考え直すことができます。

長期的に負担のかからない「均等積立方式」がオススメ

修繕積立金の回収方式は大きく分けて、「均等積立方式」「段階増額方式」の2つあります。

1:均等積立方式

予想される修繕金の総額を耐用年数で割り、最初の月から実際の修繕時期まで、変わらず一定の金額を回収する方式。

購入直後は多少負担がかかるが、長期的な視点でみれば金額が変わらないことで未払い、滞納といったリスクを減らせるメリットがある。

2:段階増額方式 均等積立方式と同様に毎月の金額を算出し、最初は低く設定し、段階的に増額をしていく方式。入居者にとっては、マンション購入直後の負担を減らすことができるというメリットがある。

マンション管理組合にとっては、入居者の最初の負担は増えるものの、後々増額することでの未払い、滞納といったリスクが減らせること、早い段階から資金の手当てを進めることができる「均等積立方式」がオススメといえます。

大規模修繕は早い段階からしっかりと準備

大規模修繕は早い段階からしっかりと準備修繕金額が足らくならないように、マンション管理組合が率先して綿密な長期修繕計画をたてていきましょう。そしてその計画にともなった修繕金額設定を行うことで、トラブルを未然に防げるはずです。

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