玄関ドアの補修・交換は大規模修繕で!ポイントを解説
- 2024/3/27
- カテゴリ: 基礎知識
玄関のドアも修繕が重要
長年住んでいると、玄関ドアにも傷やサビなどの劣化が表れます。玄関のドアは、各部屋の顔ともいえる部分です。劣化した状態を放置していると、各家庭だけでなくマンション全体の印象の悪化につながる恐れもあります。そのため、大規模修繕などに合わせて補修や交換を行うことが大切です。そこで今回は、マンションの玄関ドアの修繕について解説します。
玄関のドアは専有部分?共有部分?
マンションには居室などの「専有部分」と廊下やエントランスなどの「共用部分」があります。専有部分と共用部分の境目にある玄関ドアは、「ドアの内側が専有部分」で「外側が共用部分」という特殊な扱いとなっているのが一般的です。
共有部分であるドアの外側の補修やドア自体の交換は、基本的に管理組合の合意なしには行えません。ドアの内側のリフォームやカギが故障した際の修理や交換は居住者負担で行えますが、余計なトラブルを回避するため事前に管理組合へ相談しておくと安心です。経年劣化によるドアの補修や交換は、共用部分が対象となる大規模修繕工事の際に行われます。
劣化度合いに合わせて修繕内容を変える
玄関ドアの修繕は劣化度合いによって修繕内容が変わり、1回目と2回目の大規模修繕で補修を行い、3回目に玄関ドア本体の交換を行うケースが多くみられます。
マンションの玄関ドアでみられる劣化・不具合
- ・塗装の劣化
- ・サビや腐食の発生
- ・断熱性や遮音性の低下
- ・建て付けが悪くなる
- ・カギやドアが古くなることによる防犯上の不安
大規模修繕で行う玄関ドアの修繕
1回目:発生したサビや傷の補修
表面に発生したサビや傷を補修して必要に応じて塗装を施します。大規模修繕の対象は共用部分となっている玄関ドアの外側のみですが、居住者の許可を得て内側も同時に補修することがあります。
2回目:付属部品の補修・交換
不具合が発生し始めたドアノブや蝶番、戸当たりゴムなど付属部品の補修・交換を行うのが主な内容です。また、必要に応じて玄関ドアの傷やサビの補修や塗装も行います。ドアノブや付属品を交換する場合は、居住者にも工事内容を知らせなければいけません。
3回目:玄関ドアの交換
3回目の大規模修繕では、玄関ドア本体を交換するケースが多くなります。このころには、新築時や前回の交換から30~40年ほどたつため、交換することで審美性や機能性、資産価値の維持・向上が図れます。玄関ドアを交換する際は玄関が開きっぱなしになるため、事前に居住者の許可が必要です。
ドア交換の3つの工法
玄関ドアの交換には以下の3つの方法があります。
カバー工法
既存の枠に新しい枠をかぶせて新しいドアを取り付ける方法です。既存の枠をそのまま使用するため枠を外す手間がなく、短い期間で施工できます。ただし、玄関ドアの強度は既存の枠によって異なるため、築年数が経過している場合は強度が弱くなる恐れがあります。
ドア交換工法
既存の枠はそのままに、ドア部分のみを新しいものに交換する方法です。カバー工法と同じく短い期間で施工できますが、既存の枠の劣化はそのまま残ってしまいます。
引き抜き工法
玄関ドアと既存の枠を撤去してすべてを新しくする方法です。ドアはもちろん枠も新しくなるため、審美性や機能性も大きく向上します。また、希望のドアを設置できるのも大きなメリット。ただし、施工期間が長引くことやコストがかかる点に注意が必要です。
大規模修繕に合わせてドアも修繕を
ドアは各部屋の顔でもある部分であるだけに、傷やサビ、劣化はしっかりと大規模修繕で補修することが大切です。また、ドアの性能は防犯にも大きく影響するため、安心した暮らしを守るためにも、必要に応じて交換や機能性の向上も検討しましょう。
大規模修繕を専門に扱う株式会社大和のYouTubeチャンネルでも、施工に関する情報や作業の様子を公開しています。こちらも合わせてご覧ください。
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