大和の大規模修繕コラム

大規模修繕の“あるあるトラブル”とその対処法

  • 2017/5/31
  • カテゴリ: トラブル

大規模修繕の“あるあるトラブル”とその対処法大規模修繕は工事を開始するまでにも調査、計画、施工会社との折衝など、さまざまな手続きが発生します。しかし管理組合としては工事が始まってからも気を抜くことはできません。工事中の騒音や臭いなどによって起こるトラブルの対応も重要な仕事です。

このコラムでは、大規模修繕時に起こりうる代表的な“あるあるトラブル”とその対処法をご紹介します。

あるあるトラブル1:騒音、臭い、ホコリ、振動

大規模修繕工事には工事規模の大小の差はあれど、騒音、ホコリ、臭い、振動が必ず発生します。低騒音や低振動の機材が開発されたり、外壁などを塗る塗料や接着剤も以前に比べると臭いの少ないものが使用されています。しかしそれでも騒音や臭いをゼロにすることはできません。

音や臭いに敏感な方であれば、工事期間中はストレスがかかることが予測できます。さらに外壁改修を行うと粉じんが発生します。これにより、洗濯物が外に干せなくなるストレスも加われば、居住者から苦情が出てしまうかもしれません。

「いつ工事が終わるか分らない…」、それがストレスの原因!?

大規模修繕工事で発生する苦情は、工事期間や時間の周知が徹底されていないことから起こるケースが多いようです。騒音や振動がいつ終わるか分かっていれば、それだけでもストレスは大きく軽減できます。

エントランスやエレベーターホールに張り紙をするだけではなく、工事時間のお知らせなどを各家庭のポストに入れるなどして周知を徹底しましょう。また合わせて工事会社にも時間厳守の徹底をお願いすることも忘れないでください。

あるあるトラブル2:防犯、プライバシー対策の不備

あるあるトラブル2:防犯、プライバシー対策の不備工事中は足場を組んで作業を進めていくため、深夜などにこの足場をつたって空き巣が入るケースも起こりがちです。またカーテンを閉めていない、もしくはカーテンを開けたら作業員がバルコニーで作業をしていることも、大規模修繕時の代表的なトラブルです。

空き巣被害を防ぐには施工会社に無償で補助錠の貸し出しを求めること、警備カメラを設置することをおすすめします。またプライバシー対策としては、騒音や臭いトラブルの対応と同様に、工事予定を周知すると同時にカーテンを閉めること、バルコニーはマンションの共有部分であるため、作業員が立ち入ることがあることもしっかりと伝えるようにしましょう。

あるあるトラブル3:近隣住民からの苦情

大規模修繕時の苦情は、居住者からだけではありません。騒音や臭いなどによる苦情は当然、近隣の住民からも起こりえます。通常は施工会社が近隣への工事のお知らせなどを行いますが、施工会社だけに頼るのではなく、管理組合として事前に近隣住民に工事期間の周知をするようにします。

「施工会社に任せているから関係ない」といった態度を取れば、火に油を注いでしまいます。そういった意味では、居住者、近隣住民ともに常日頃からコミュニケーションをしっかり取っておくことが、トラブルを最小限に抑える最大の対応策であるといえます。

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