大和の大規模修繕コラム

固定資産税の減税を受けられる「マンション長寿命化促進税制」とは?

  • 2025/6/10
  • カテゴリ: 基礎知識

マンション長寿命化促進税制とは

画像:マンション長寿命化促進税制とは

マンション長寿命化促進税制とは、一定の条件を満たしているマンションが、建物の機能維持や向上を目的とした長寿命化工事を行った場合、翌年度の固定資産税に対して減額措置が受けられる制度です。制度の適用を受けるための長寿命化工事とは、「外壁塗装等工事」「床防水工事」「屋根防水工事」の全てを指します。

この制度ができた背景として挙げられるのが、多くのマンションで修繕積立金が不足しており、適切な修繕が行われていないことです。修繕積立金が足りずに修繕が先送りになると、マンションの劣化が進み居住者も減少、より修繕積立金の確保が難しくなることなどが予想されます。また、激しく劣化したマンションは、タイルの落下など周囲に危険が及ぶ恐れもあります。

こうした事態を避けるために、修繕積立金の引き上げや長寿命化工事の実施するための合意形成支援を目的として、令和5年度の税制改正でマンション長寿命化促進税制が創設されました。

この制度を利用するためには、令和9年3月31日までに2度目の長寿命化工事を完了している必要があります。

優遇措置の内容

優遇措置によって減額されるのは、長寿命化工事が完了した年の「翌年度の建物部分にかかる固定資産税」です。制度利用による減税額は1/6~1/2で、マンションが所在する自治体によって異なります。マンション長寿命化促進税制の利用を検討する際は、マンションのある自治体で受けられる減額割合を事前に確認することが大切です。

マンション長寿命化促進税制の適用要件

マンション長寿命化促進税制が適用されるためには以下の条件を満たしている必要があります。

 

マンションに関する要件

・マンションが建築されてから20年以上経過している
・総戸数が10戸以上ある
・過去に1度以上は長寿命化工事に指定される「外壁塗装等工事」「床防水工事」「屋根防水工事」を行っていること

 

管理計画に関する要件

管理計画に関して、以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。

 

マンション管理計画認定制度の認定を受けている

マンション管理計画認定制度の認定を受け、修繕積立金が管理計画認定の基準を上回っていなければなりません。修繕積立金に関しては、原則として修繕積立金ガイドラインで提示される「基準未満」から「基準を上回る金額」へと引き上げられている必要があります。

 

自治体から助言や指導を受けている

自治体から助言や指導を受けた後、長期修繕計画の作成または見直しを行い、定められた一定の基準に適合している場合も制度適用の対象とすることが可能です。一定の基準には、「長期修繕計画で定める計画期間が30年以上であり、大規模修繕を2回以上行うこと」「修繕積立金平均額が一定水準以上であること」「計画期間終了時に借入金残高がないこと」などが含まれます。

費用対効果もしっかりと考えることが大切

費用対効果もしっかりと考えることが大切

固定資産税の減税が受けられるマンション長寿命化促進税制は、管理組合はもちろん入居者にもうれしい制度と言えるでしょう。マンションの居住価値や資産価値を守るためにも、優遇制度を利用しながら修繕積立金の確保を含めて適切に管理することが大切です。ただし、制度の利用には条件を満たしている必要があります。また、マンション長寿命化促進税制による減税額は自治体によって異なるため、費用対効果を見極めて管理計画を立てましょう。

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