大和の大規模修繕コラム

大規模修繕時の化学物質使用 住民とのトラブルを避けるには?

  • 2020/5/4
  • カテゴリ: トラブル

大規模修繕を巡るさまざまなトラブル要因を把握する

大規模修繕時の化学物資使用 住民とのトラブルを避けるには?

マンションの大規模修繕は、一般的に2~3か月、大規模マンションともなると半年近くかかることも珍しくありません。そのため、騒音、異臭、プライバシーの問題など、住民に対して「工事期間中の環境は普段とは異なる」という説明を怠ってしまうと、思わぬトラブルに発展してしまいます。

その中でも、気をつけないといけないのが「化学物質の使用」です。住民の中には、それが原因でアレルギーを起こしてしまう人がいる可能性もあり、十分な説明が欠かせません。そこで今回は、大規模修繕時に化学物質を使用する際、住民とのトラブルを避ける方法についてお伝えします。

大規模修繕で化学物質を使用するケースとは?

シックハウス症候群という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。これは、建材に使用されている化学物質が、住民に健康被害をおよぼしてしまうというものです。健康被害が大きいと「その建物には住めない」という事態にも発展します。そうなると最悪の場合、その住民から損害賠償請求を受けてしまう可能性もゼロではありません。

こうしたリスクを避けるため、最近では化学物質や薬品を使わない工法で修繕を行う施工会社が増えています。しかし、そうした施工会社であっても、マンションの劣化が進行していて、化学物質を使わない工法では対処できなくなってしまった場合は、化学物質や薬品を使用することも。このように、「化学物質を使わざるを得ないこともある」ということは、管理者として知っておかなくてはなりません。

化学物質使用でトラブルを起こさないために

化学物質使用によるトラブルを避けるために、管理者がやるべきことは2つあります。ひとつは「どういった補修にどういった化学物質を使用するのか」を把握することです。アレルギーにはさまざまな種類があるため、これを把握することはトラブルを防ぐための大前提となります。

2つ目にやるべきことは、住民に対する説明会で化学物質を使用する可能性があることを確実に伝えることです。もちろん、その際にはどういった化学物質を使うのかまで明確に伝えなくてはなりません。それにより、住民の中でアレルギー体質を持った方は工事中マンスリーマンションに移動するなど、事前に対策を講じることが可能になります。

化学物質の使用に詳しい施工会社を選択してトラブル回避へ

大規模修繕時の化学物資使用 住民とのトラブルを避けるには?

大規模修繕は、数か月は続くため、住民は少なからずストレスを抱えることになります。これに加え化学物質使用による健康被害が発生すれば、大規模修繕でどんなに快適な環境がつくられたとしても、気持ちよく暮らしていくことは難しくなります。

そのため、管理者自らが事前の説明を怠らないことはもちろん、化学物質の使用に対するノウハウを持った施工会社に依頼することも、トラブルを防ぐポイントだと言えるでしょう。

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