大和の大規模修繕コラム

駐車場から車を移動させる? 大規模修繕時の意外な作業

  • 2020/1/6
  • カテゴリ: トラブル

大規模修繕時、駐車場の車はどうすればいい?

駐車場から車を移動させる? 大規模修繕時の意外な作業

大規模修繕を行う際、まれに住民側とトラブルが発生してしまうことがあります。その要因の多くには、「事前説明がない」「明確な説明がなかった」ことなどが挙げられるようです。

大規模修繕時、住民とトラブルになってしまいがちなものに「住民の駐車場問題」がありますが、これも管理組合側が事前に準備を行い、しっかりと説明すればトラブルが起きる可能性を大きく減少させられるものです。そこで今回は、大規模修繕時の駐車場問題に関して、トラブルを防ぐためにやっておくべきことについて説明します。

駐車場で車の移動が必要なケース

マンションの大規模修繕工事は、外壁の塗り替えや補修も行います。そのため、作業をするための足場を組みますが、駐車場の車と足場が重なってしまう場合も。こうしたケースでは、車を移動させなければなりません。

また、補修のための資材置き場、作業員の現場事務所や仮設トイレを設置する際も、広いスペースが必要となります。多くの場合、設置スペースとして駐車場が使われますが、その際もやはり車を移動する必要が生じるのです。

マンションの駐車場は、基本的にマンションの出入り口付近に設置されることがほとんど。そのため、工事を行う際には車を移動させないと作業ができなくなるケースがあるのです。

駐車場の車を移動する際にやっておくべきこと

大規模修繕時に駐車場の車を移動しなくてはならない場合、管理組合がまずやるべきことは、工事を行う業者が提出する「仮設計画」の確認です。この仮設計画には、マンションのどの部分に足場を組み、どの区画の車を移動しなければならないかが記載されています。これを確認することで、どの車の移動が必要なのか事前に把握することができるのです。

次に、車をどこに移動させるかを決める必要があります。基本的に移動先はマンションの敷地外にある駐車場です。これを探すのは大きな手間となるため、施工業者に依頼することが一般的と言われています。

最後に代替駐車場の料金についてですが、これは住民(契約者本人)ではなく、管理組合側が負担することがほとんどです。ただし、駐車場の車すべてを移動させるとなれば、住民側に負担してもらうように話を進めていくこともできます。

しかし、一部の車だけを移動させるとなると、対象ではない住民から「不公平だ」という声が上がりトラブルになる可能性も。この場合は、車を移動させる住民に迷惑料を払ったうえで駐車場代は負担してもらうなど、お互いに納得できるよう十分な話し合いが必要となります。

トラブルを防ぐためには十分な説明を

駐車場から車を移動させる? 大規模修繕時の意外な作業

住民によっては、車が「生活手段」のひとつであることも。その駐車場所を一時期とはいえ変えるわけですから、生活への影響は決して少なくありません。そのため、移動が必要となった場合には、十分な説明が必要です。

迷惑料や駐車場代金の支払い有無などの説明はもちろん「車を移動させている期間はどれぐらいになるのか」「代替駐車場はマンションからどのぐらい離れているのか」といった細かいことまでも十分に説明し、トラブルの発生リスクを減らしましょう。

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