大和の大規模修繕コラム

大規模修繕時、バルコニーの室外機はどうなるの?

  • 2019/11/6
  • カテゴリ: トラブル

大規模修繕ではバルコニーでの作業が必要になる

大規模修繕時、バルコニーの室外機はどうなるの?

マンションの共有スペースというと、廊下、エレベーター、エントランス、屋上などを思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。

しかし、マンションにはこのほかにも共有スペースがあります。それが「バルコニー」です。大規模修繕の説明会では、住民に対しバルコニーでの作業をスムーズに行うため、鉢植えや荷物の片付けを依頼しますが、ここで問題となるのがエアコンの室外機です。そこで今回は、大規模修繕でバルコニー作業時の室外機の取り扱いについて、そして住民に不安を与えないようにするポイントについてご紹介します。

大規模修繕時の室外機の移動は住民負担の部分がある?

エアコンの室外機には床面据え置き型、天吊り型、壁面固定型などいくつかの種類がありますが、ここで問題となるのは、もっとも一般的な床面据え置き型です。

基本的に大規模修繕時は、バルコニーの荷物はすべて片付けますが、室外機だけは例外的にそのままの状態で、作業員が作業をしやすいように移動させます。しかし、室外機のホースが短いと移動させることができず、作業も滞ってしまうことに。

そうした事態を避けるため、大規模修繕を行う際は事前に説明会を行います。しかし、大きな問題点があることも忘れてはいけません。それは冒頭でも触れたように、バルコニーはマンションの共有スペースのひとつだという点です。

法律的には住民は共有スペースであるバルコニーを使わせてもらっていることになります。そのため、室外機のホースを長いものに付け替える際は、住民の負担で行わなければならないのです。

バルコニーでの作業は住民にさまざまなストレスを与える

大規模修繕のバルコニーでの作業に対する注意点は、ホースの付け替えなどの費用が自己負担になることだけではありません。共有スペースとはいえ、部屋の中が見えてしまうバルコニーに知らない人が立ち入ることも住民にとっては大きな負担です。カーテンやブラインドを閉めれば問題ないと思われるかもしれませんが、部屋のすぐ近くで知らない人が長時間にわたって滞在していることは大きなストレスとなるでしょう。

さらに、長いホースに取り換え移動ができるようになったとしても、「室外機に傷がついてしまうのでは?」「室外機の上に登って作業されたらどうしよう……」といった不安を抱えてしまう住民もいるかもしれません。そうなればスムーズな大規模修繕の実現は非常に困難です。

住民の不安を取り除くには十分な説明が必須

大規模修繕時、バルコニーの室外機はどうなるの?

共有スペースとはいえ、住民にとってはプライベートな空間でもあるバルコニー。そこに設置する室外機は、エアコンにとって欠かせないものです。エアコン自体が決して安いものではないため、乱暴に扱われて壊されてしまうのではといった不安がゼロになることはなかなか難しいでしょう。

だからといって、大規模修繕を行わないわけにはいきません。そのため、住民説明会で、工事は住民のものを傷つけないように行われ、管理も徹底しているという点を丁寧に説明し、住民に安心してもらうことが重要だと言えるでしょう。

カテゴリ