大和の大規模修繕コラム

大規模修繕時の「網戸取り外し」 トラブルに発展しないためできること

  • 2019/10/1
  • カテゴリ: トラブル

大規模修繕で忘れてしまいがちな「網戸取り外し」

大規模修繕時の「網戸取り外し」 トラブルに発展しないためできること

マンションの規模にもよりますが、一般的に大規模修繕の工期は最低でも2か月、長くなると3か月以上かかることも珍しくありません。工事期間中は、住民にさまざまな不便が生じるため、事前に告知をしておくことが重要です。

しかし、意外と知られていないのが「網戸の取り外し」についての告知です。そこで今回は、網戸取り外しを住民に告知しておくことの重要性についてご説明します。

大規模修繕で住民に告知すべき2つのポイント

冒頭でも触れたように、大規模修繕の工期自体は2~3か月程度ですが、工事計画期間も含めれば1~2年ほどかかる場合もあります。通常、住民への説明は大規模修繕の着工前に実施され、このときに詳しい工事内容や住民側がするべき作業などが告げられます。

この説明会において、住民側に必ず伝えなくてはならないのは騒音が発生する時間帯、そして、作業員がベランダに入って作業を行う日程です。騒音に関してはとくに小さなお子さんのいる家庭や、病人がいる家庭にはしっかりと告知をしておく必要があります。

そして、もうひとつ重要なのが「網戸の取り外し」についての告知です。大規模修繕に向けて「ベランダを片付けておこう」という意識はあっても、網戸の取り外しについて意識が回る住民は、もしかしたら少ないかもしれません。いざベランダでの工事がはじまったときに慌てないためにも、説明会ではベランダの片付けと同時に、網戸の取り外しについてもしっかり伝えましょう。

大規模修繕にベランダの掃除と網戸の取り外しが必要な理由

ベランダには「プライベートな空間」というイメージがありますが、マンション側から見れば廊下やエントランス同様、共有スペースのひとつです。そのため、住民には作業が発生する日までにベランダを片付けてもらう必要があります。植木鉢や細かい荷物などがあると作業に支障をきたすうえ、万が一荷物が紛失、破損といったことが起これば、大きなトラブルに発展してしまうリスクも。そのため、ベランダを片付けることはしっかり住民に伝えましょう

網戸の取り外しも、工事をスムーズに進めるために必要な作業です。窓廻りのシーリングや外壁塗装を行う際、網戸があると作業ができないため、ベランダの片付けと同時に網戸の取り外しも住民側にやっておいてもらう必要があります。

しかし、住民の中には「網戸の取り外し方がわからない」という人もいるはずです。そうした場合は、網戸を外す時期になったら網戸の外し方が記載されたチラシなどを配布すると説明しましょう。ドライバーさえあれば簡単に取り外しができるとあらかじめ伝えておけば、住民の不安もある程度解消されるはずです。

網戸を取り外すことで起こるデメリットも必ず住民に説明を

大規模修繕時の「網戸取り外し」 トラブルに発展しないためできること

網戸を取り外すと、さまざまなデメリットが生じます。虫の侵入や工事による騒音を防ぐため、窓を閉めておくことが多くなるでしょう。夏場はエアコンを使わざるをえなくなるため、電気代に影響する可能性もあります。

さらにあまり掃除をしていなかった網戸を家の中に入れるとなると、収納用の袋が支給されたとしても、部屋の汚れが気になってしまう場合もあります。網戸をしっかり掃除するには、それなりに時間がかかるでしょう。忙しい住民であればかなり前の段階で告げておかないと、工事に間に合わないケースもあるので注意が必要です。

こうした事態を防ぐためにも、住民側には網戸の取り外しによって生じるデメリットについても事前に伝えることが、トラブルを避けるために重要だと言えます。網戸の取り外しが間に合わない場合も、住民とコミュニケーションを取れていれば、マンション側でまとめて網戸を預かるといった対応も、場合によっては可能なのです。トラブルを避けるためにも、普段から住民とのコミュニケーションは徹底しておくようにしましょう。

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