大和の大規模修繕コラム

終わり良ければすべて良し! 大規模修繕では竣工検査が大切

  • 2017/3/23
  • カテゴリ: トラブル

終わり良ければすべて良し! 大規模修繕では竣工検査が大切マンションの大規模修繕工事が一段落したら、最後に竣工検査を実施します。事前の説明通りに工事は行われたか?工事の不備や不具合はないか?などの最終チェックを竣工検査で行います。

万が一、竣工検査を終えてからトラブルが発覚すれば、その修繕費用は自分たちの負担となる可能性もあります。そこで今回は、竣工検査の流れや確認するポイントについてご紹介します。

検査にはいくつかの種類がある

大規模修繕の検査は、工事を始める前段階での「資材検査」、工事全体の区切りごとに行う「中間検査」などがあります。その中でも重要なのが、大規模修繕完了時に行う「竣工検査」です。

竣工検査は足場を解体する前に実施

竣工検査は足場を解体する前に行います。工事の種類にもよりますが、一般的には施工責任者とともに屋上から下階に向かって修繕箇所の確認をしていきます。

この時点で何かしらの不具合が見つかれば、すぐに補修を行う、もしくは後日補修を行うかを決めます。また、口約束はトラブルの元になりがちです。修繕箇所がある場合は、必ず書面化することを忘れないでください。躯体部分など目視検査できない箇所は、写真や図面で確認していきます。

竣工書類は保証書と契約書類を中心に確認する

すべての確認が終わったら工事完了確認書類にサインをして、最後に竣工書類を受け取ります。竣工書類は複数ありますが、その中でも保証書はしっかりと確認するようにしましょう。

工事の種類、内容により1年、3年、5年、10年など保証期間に違いがあります。後に不具合が起きても、この保証書がなければ実費での修繕となってしまいます。保証期間や内容はトラブルの元になりやすいためしっかりと確認し、保管するようにしてください。

まだまだある竣工書類

他にも竣工書類には以下のものがあります。書類を保管する際には別々にせず、ひとまとめにしたうえで金庫などに保管しましょう。

  • 工事完了届
  • 外壁補修図面
  • 変更仕様書(追加・変更工事など)
  • 施工写真
  • 施工計画書
  • 各戸の補修確認書控
  • アフターメンテナンス計画書
  • 打ち合わせ議事録
  • 使用材料に関する資料(カタログ、使用材料一覧など)

アフターフォローの確認も忘れずに

アフターフォローの確認も忘れずに最後にアフターフォローについての確認を行います。修繕直後は問題なくとも数日後に不具合が出るといったケースも少なくありません。とくに防水工事などは、検査の時点では不具合が分かりにくく、雨が降った後に問題が発生して気づくといったことがありがちです。

何か不具合が起きた際の対応、そしてアフターフォローには何が含まれているかをしっかりと確認しておけば、万が一の時にも安心です。

竣工検査が終わるまでが大規模修繕工事

大規模修繕ともなると、数ヶ月かかることも珍しくありません。それだけ長い期間をかけた工事が終わると、ついホッとしてしまい竣工検査も甘くなりがちです。しかし何か不具合があれば、マンションの資産価値が落ちてしまうだけではなく、住民の快適な生活を守ることもできません。

管理組合の皆さまは、工事が終わったからといって一安心するのではなく、「竣工検査が終わるまでが工事だ!」と認識して、しっかりと確認をするようにしましょう。

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