大和の大規模修繕コラム

大規模修繕工事に適した季節はいつ?

  • 2020/8/31
  • カテゴリ: その他

季節によって変わるメリットとデメリット

大規模修繕工事に適した季節はいつ?

マンションの大規模修繕を行う際、業者選びや修繕費用などあらゆる点に気をつかう必要がありますが、あわせて気を配りたいのが大規模修繕を行う季節です。大規模修繕は実施する季節によってそれぞれメリット・デメリットがありますが、その点をきちんと理解していないと不利益を被る恐れもあるでしょう。そこで今回は、大規模修繕を行う際に覚えておきたい季節ごとの特徴について解説します。

春の大規模修繕

春は、「春工事」という言葉ができているほどマンション管理業界内でも大規模修繕に向いているといわれている季節です。真夏や真冬といった気象条件が過酷な時期とは異なり温暖な気候で、下地補修や塗装といった湿式工事も行いやすいため、施工品質を確保しやすいという特徴があります。ただし、春は大規模修繕のニーズが非常に多いので、依頼がしにくかったりコストが高くなったりする点には注意が必要です。

夏の大規模修繕

大規模修繕時は「窓が開けられない」「エアコンが使用できないことがある」という状況になります。そういった理由もあり、住民の方たちからは支持を得にくい季節といえるでしょう。また、夏は台風やゲリラ豪雨などが発生しやすい季節であり、たびたび工事が中断し工期が大幅に延びたり、余計にコストがかかってしまったりすることも少なくありません。

ただし、その分初期の工事費が値引きされていることも多く、場合によっては相場よりも安い価格で大規模修繕を行える可能性もあります。

秋の大規模修繕

秋は、春と並ぶ人気を誇り「秋工事」ともいわれている季節です。春と同様に穏やかな気候の中で施工が行えるため、品質を確保するとともに住居者の負担も少なくなります。お盆や年末などの長期休暇を避けることで、防犯面でも安全性が高いこともメリットの一つといえるでしょう。

ただし、夏の終わりにも訪れる台風や長引く秋雨によって、工期の延長や工事費用の増加が発生するケースも多い点には注意が必要です。また、人気の季節なので依頼を断られたり工事費が割り増しになったりするケースも多くなります。

冬の大規模修繕

結論からいえば、冬はあまり大規模修繕には向かない季節といえます。湿式工事で使用する塗料は気温が5℃以下になると硬化が進みにくいことや、凍害による品質の劣化が引き起こされるリスクが高くなります。最近では、塗料の質の向上、添加剤の使用、工法の工夫によって工事を進めることはできますが、それでも懸念が完全に解消されるわけではなく、費用も余計にかかってしまう恐れがあります。また、雪が積もってしまうと工事がストップしてしまうことも考えておかなければいけません。

ただし、条件が合えばコストや工期をかけずに施工ができる可能性がある点はメリットといえるでしょう。

季節ごとの特徴を押さえて大規模修繕を

大規模修繕工事に適した季節はいつ?

大規模修繕を行う季節によってそれぞれメリットとデメリットが異なるため、修繕ポイントや業者選定と同様に慎重な選択が求められます。施工面や経済面など何を重視するのかによってもおすすめの季節は変わってくるため、状況に合わせて事前に管理組合として方針を決めておくと安心です。どうしても悩んでしまう場合は、施工業者に相談をして決めるようにしましょう。

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